イケメンの顔面踏んづけた結果。






それからの放課後は、毎日毎日学園祭の準備で。




「!?」



お化けの衣装をつくるため、あたしのお腹まわりを測っていた衣装班のきみちんが、不意に大きく目を見開いた。



「え、何!?」


「く、くびれが…ない…!!!」


「おい」



頼むからそこまで衝撃受けないでよ。どんだけないの、あたしのくびれ。




計測を終え、悲しい気持ちで教室に戻ると




「あ、岡!」



なんだか慌てた様子の関口が駆け寄ってきた。



「どうしたの?」


くびれダメージをまだ引きずっているあたし。


「新藤知らない?」



新藤慧?



「知らないけど」


「マジか。
ったくアイツ、今日衣装のやつ測るから待っとけって言ったのに…」




(自称)総監督の関口は、毎日お化け屋敷を成功させる為走り回ってる。



関口は部活もあるし、たぶんすごく忙しいはずなのに。




「あたし探してこよっか?」



アイツの為に、これ以上関口に負担はかけさせられない。幸いにも暇人だし。




「あ、マジ?じゃぁ頼んでいい?」



「おっけー」




あの性悪クソバカ野郎の行きそうなとこなら、たぶん…






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