イケメンの顔面踏んづけた結果。
でも、そんな新藤慧とあたしとは対照的に、クラスは段々みんながまとまってきた。
準備も順調だし。
学園祭まであと一週間!今から楽しみで仕方ない。
「準備いい感じだね!」
ダンボールに黒い絵の具を塗っている関口に話しかけると、「だなー!」といつものようにニカッとした笑顔が返ってきた。
あ、
「鼻に絵の具ついてるよ」
「マジ?」
と腕でそのままこすろうとするから、近くにあったティッシュで代わりに拭ってあげる。
「うん、取れた」
「…おー、サンキュ」
なぜかちょっと顔を赤くして、あたしから顔を逸らす関口。
え、なに?
「意外と照れ屋なの?関口」
「っは?別にそんなんじゃねーよ!」
必死に否定する関口に思わずニヤニヤ。可愛いとこもあんじゃん。
「照れんなって☆あ、ゴメンだけどあたし、今日お母さんに買い物頼まれてるからこれで帰るね」
「おーマジか。わかった!」
「じゃー明日ね」
カバンを担いで立ち上がる。人使いが荒いんだ、うちの親は。