イケメンの顔面踏んづけた結果。
「岡!!!」
廊下を歩いて少しすると、関口の声が追いかけてきた。
「ん?」
「…あの、さ」
近くまで走ってきて、ちょっと言いづらそうに足下に視線を落とす。
「どうした?」
「あー…っと、学園祭の日なんだけど」
そして意を決したように顔をあげて。
「一緒にまわってくんない?俺と」
「…関口と?」
まさかそんなこと言われるとは思ってなかったから、ちょっと面食らう。
「…ダメ?」
「や、ダメっていうか…いいんだけど、きみちんに聞いてみるね!」
去年も一昨年もきみちんとまわったしなぁ。
「…そっか。そうだよな、わかった」
関口は自分を納得させるみたいに頷くと
「その日さ、話あっから」
まっすぐ、目と目が合う。
…はなし?
その話をしたいから、一緒にまわろうって言ったのかな?
「…それって今じゃダメな話なの?」
「まー…うん、その日絶対に言うから」
ニッと口角をあげた関口は、笑ってるけどちょっと緊張してるみたい。
「覚悟しといて」
「覚悟…?うん、わかった」
よく分かんないけど。