イケメンの顔面踏んづけた結果。

「あのさぁ、アンタこないだ言ったよね！？
もう二度と俺に近づくなって」


「………」



無視かよ。



「言ってる事とやってる事矛盾してない？アンタは一体何がしたいの？」



ガシガシと頭をかく新藤慧。



「…知んねぇ」


「知んねぇって」


「自分でもわかんねぇよ！！
…ただ、お前見てると」



新藤慧が今日はじめて、あたしを見る。



その目がスッと細められて



「…すっげー苛つく」



ボソッと、呟くようにそう言った。




「…こっちのセリフだし。

用ないなら行くから」



これ以上コイツと話していても無駄だと諦め、背を向けると



「っ待てよ！」



どこか切迫したような声で、呼び止められる。