イケメンの顔面踏んづけた結果。
ふ、と顔をあげた奴と視線がぶつかる。
「……よう」
「……よう」
オウムみたいにそのまま奴の言葉を繰り返すと、少し眉をひそめて逸らされる視線。
「…相変わらずハリウッドスターみたいな登校だね」
「…羨ましいか?」
片側の口角だけ嫌味っぽくあげて、新藤慧が言った。
そのままあたしの前まで歩いてくる。
「全然!」
「無理すんなよブス」
「無理してません」
サラリと、あいつの柔らかそうな前髪が風になびく。
少し茶色がかった瞳があたしを捉える。
「……お前さ」
暫くあたしを見つめていた新藤慧が、おもむろに口を開いた。
「相変わらずブスだな」
「うるさい」
ハワイ行っても変わってない、全っ然!!