イケメンの顔面踏んづけた結果。
ずっと聞きたかったこと。
少し緊張して新藤慧の返事を待つも
…特に何を言うでもなく、窓の外を眺めたままの新藤慧。
「無視!?」
「うるっせーな、別に意味なんてねーよ」
やっとあたしを見た新藤慧は、面倒くさそうに顔をしかめてそう言った。
「は!?何それ!!」
まぁただの気まぐれだとは思ってたけどさ!!
もしかしたら!?って思ってた自分が、自意識過剰すぎてなんだか凄く恥ずかしい。
しかもあれは
「あのね…い、一応ファーストキスだったんですけど!?」
「……ふーん…いてっ、何すんだよ!?」
「今ニヤッてしたでしょ!?」
「してねーよ!!」
「いーや絶対した!!悪かったねファーストキスもまだのお子ちゃまで!!」
恥ずかしさと怒りに任せて新藤慧を叩きまくる。
すると
「…やめろこの暴力ブス!!」
新藤慧があたしの手首をつかんで、グッと固定した。
「離し…「お前は黙って傍にいろって言ったろ?」
新藤慧の瞳が、まっすぐにあたしを射抜く。
「…そういうことだよ。分かったかブス」