イケメンの顔面踏んづけた結果。
「だって慧数学得意じゃん、ねぇ?」
同意を求めるように新藤慧を見た杉本葵に、奴はハッと顔を歪ませて
「…ま、お前がどうしてもって言うなら教えてやらねーこともねぇけど?感謝しろブス」
めちゃくちゃ上から目線でそう言ってきた。
こ、こんな奴に教わるなんて
「絶対嫌!!!」
例え赤点になったとしても!!
「…は?なんだとコラ」
速攻で拒否されたのがムカついたのか、明らかご機嫌ナナメの新藤慧。
「だから絶対嫌!!新藤慧の力なんて借りなくても自力でなんとかするし!!」
「テメ…ブスのくせに俺様の厚意を無駄にする気か!?」
「何が俺様だよバカらしい」
フッと鼻で笑うと、ガタンッ!と物凄い音をたてて新藤慧が立ち上がった。
「マジでムカつくお前」
そしてあたしの腕をグイッとつかむ。
「ちょっと何!?」
「お前は俺の言うとおりにしとけばいいんだよ!!」
そしてカバンを持つと、あたしの席からも勝手にあたしのカバンを取って、教室を出て行こうとする奴。
「なっ何なの急に!?また撮影!?」
「ちっげーよアホ」
振り向いた奴は、ニヤッと怪しく口角をあげて
「俺んち。来いよ」