イケメンの顔面踏んづけた結果。




教科書よし。

ノートよし。

筆記用具よし。


やる気、よし!



あたしは決意を込めた目で、まだ何も書かれていない黒板を見据えた。



がんばる。
絶対がんばる。


そんで奴を見返してやる!!!




「揃ってるかー?」



頭をボリボリ掻きながら、先生が教室に入ってきた。



そしてあたしを見て、ふ、と視線をとめる。



「なんですか?」


「いや…おい、お前赤点じゃないだろーが」



どうやら先生はあたしではなく、あたしの後ろに座る人物を見ていたらしい。



誰だろう?と振り向くと




「別にいいだろ、ほっとけよ」




新藤慧!?





「何でここにいるの!?」


「別に、お前に関係ねーし」




素っ気なくそう言い放ち、偉そうに足を組む新藤慧。




「つーか前向け。集中しろ赤点女」



「っわかってるよ!」




いつの間に後ろに座ってたのコイツ!?全然気付かなかった!!



「ってか!何で後ろ座るの!?」



他に席いっぱい空いてますけど!!



「はぁ?」



すると新藤慧は顔を歪めたまま、暫く黙り込み




「…特に意味はねぇ」


「何そ「いいから前向け!こっち見んなブス」



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