イケメンの顔面踏んづけた結果。
「…よ」
三者懇談を終えて昇降口に行くと、下駄箱前に一人で座り込んでいる新藤慧がいた。
「…何やってんの?こんなとこで」
「…別に?」
なんだよ別にって、と思いながら上履きからローファーに履き替える。
「…おい待てよ」
そのまま歩き出そうしたら、なぜか呼び止められて
「なに?」
「……」
無視か?
「どうやらお邪魔みたいね?♪」
すると何を勘違いしたのか、そんな事を言いだしたお母さん。
「ごゆっくり~♪」
なんてご機嫌に手を振って、一人で帰ってしまった。
「…で、何?」
仕方なくもう一度新藤慧に聞く。
「…言っとくけど、俺はまだプロなんかじゃねーよ」
…その話か。
「一応専属っつっても、知名度なんて全然だし。1・2回表紙やらせてもらったことあるくらいだしな」
…ふーん。意外と謙虚なとこもあるんだ。