イケメンの顔面踏んづけた結果。
「…なんかそうみたい」
こうなったら隠すこともない。
関口にはすっかり全部、見抜かれてるみたいだし。
「自分でもよくわかんないんだけど」
あたしは昨日、新藤慧がお見合い相手らしき美女と二人で会ってたこと、その姿がすごくお似合いだったことを話した。
「…なるほどね」
関口が頷いて、苦笑する。
「それでモヤモヤすると」
「うん…よく分かんないんだけど」
「…相変わらずじれったいね」
「え?」
なんでもない、と関口は首を振ると
「じゃぁ、とりあえず妬かせてみる?アイツ」
「は?」
思わず聞き返した瞬間、グイッと肩に回された腕。
一気に縮まる関口との距離。
「せ…きぐち?な、何これ」
「まぁ、実験?」
は、はぁ?実験って、
「何そ…わっ!!!」
何それ?と聞き返そうとした瞬間、物凄い力で体を後ろに引っ張られた。
「…何やってんだよお前ら」
あたしの腕を痛いくらいの力でつかむ奴は。
「…新藤慧」
「つーかお前も何やってんの?教室でイチャついてんじゃねーよ、男好き」
おっ…男好き!?