イケメンの顔面踏んづけた結果。
職員室までの廊下を早足で歩きながら、
さっきの、アイツの柔らかな笑みと
優しげな手つきが
感覚からずっと離れてくれなくて。
あたしの心臓は未だにバクバクうるさいまま。
…アイツ、人の気もしらないで…
新藤慧は何の気なしにやってるのかもしれないけど
熱で浮かされて、普段よりおかしくなってるだけなのかもしれないけど
…気付いてしまった。
…いや、ほんとはもう、ずっと前から気付いてた。
でもどっかで認めたくなくて。いやそんなバカな、なんて否定してきたけど。
もう誤魔化せない
生まれてしまった
この
好きって気持ち。