イケメンの顔面踏んづけた結果。
「な、なんだね君はっ!?」
手前には、着物に身を包んだ美人…確か麗華さんと、そのお父さんらしき人。
…新藤慧のお父さんの突き刺さるような視線を感じる。
でも、ここまで来ちゃったし
ひるんでる場合じゃない!!!
「あのっその結婚…「その結婚やめてください!!!」
…え?
言う予定だったセリフを奪われ振り向くと、スーツ姿の男の人が突然部屋に飛び込んできた。
「俺は麗華が好きなんです!だからその結婚やめてください!!」
「…ケンちゃん…!!」
…どうやらこの人、麗華さんの知り合いらしい。
「お父さん、私…」
涙目の麗華さんが、着物の裾を持ち立ち上がる。
「私この人が好きなの!だからこの結婚はできません!!」
「麗華!!」
「ケンちゃん!!」
そして二人は手を取り合うと
「もう戻らないわ!!」
そう言ってどこか遠くへと、走り去っていった…。