イケメンの顔面踏んづけた結果。
…徐々に深くなってくるキスに、堪えきれず新藤慧の服の裾をギュッとつかんだ。
クラクラして。
ドキドキして。
…おかしくなってしまいそう。
「…っちょっと、長い!」
やっと離れた唇に、思わず俯きながら文句を言った。
「やっぱ素直じゃねーじゃん」
クツクツと、奴の笑う声がする。
「…よかったならよかったって言えよ」
「っはぁ!?」
よかった!?
思わず顔をあげると
信じられないくらい柔らかい顔した奴がいて。
「…これからもそのままでいろよ、お前は。な?……綾世」
こんなのズルい。