イケメンの顔面踏んづけた結果。
「は?写真?」
「あたし達、ケイの大ファンなんです!!!」
そう言う二人組の女の子はとってもカワイイ。
ミニスカートの知らない制服。この子たちも修学旅行なのかな?
「あー、まぁ…握手くらいならいいけど」
「ホントですかっ!?やったー♪」
「…慧、ファンの女の子には優しいんだよねー」
握手を交わす新藤慧を見ながら杉本葵が言った。
「フツーの学校の女子とかには超冷たいのに」
「あー…」
朝のロビーで周りの女子に暴言を吐いていた新藤慧を思い出す。
あたしにもブスブス言ってくるしね。
「だから」
クスッと隣で笑った気配。
「無条件でアイツの傍にいられるアヤちゃんは、凄いよ?」
…は?
「それってどういう―――」
意味?と聞く前に、隣から杉本葵の姿は消えていた。
え!?どこ!?
「ヤッホー♪よかったら俺と一緒にまわんな~い?♪」
だが一瞬で見つかった。
ナナメ後ろで、私服姿の綺麗なお姉さん二人をナンパしている杉本葵。
おい。
「ちょっ葵くん何ナンパなんかしてるの!?」
そんな杉本葵に怒るきみちん。
てか葵くん!?
「ごめんキミちゃん♪じゃー四人で周ろっかー♪」
そしてあたしと、未だ握手を続けている新藤慧を置いてどこかに行ってしまった。
どんだけ自由人なの!?