イケメンの顔面踏んづけた結果。
そしてあっという間に
バレンタイン当日。
いつもよりも確実にキャピキャピしている男子と女子。(中には物凄く悲嘆な顔した男子もいるけど)
ま、あたしには関係ないけどね…
「綾世!!!!」
「っえ!?」
教室に入ると、物凄い形相で走ってきたきみちんにガシッと腕をつかまれた。
「な、何!?」
「A組行くの付き合って!!」
「A組ぃ?」
あたしがこの学校で一番嫌いなクラスじゃないか…
よく見ると、胸元に大事そうに抱かれているリボンのついた箱。
「それ、もしかして杉本葵の?」
「そう!じゃー行くよ!!」
そして有無を言わさぬ勢いで腕を思いきり引っ張られる。
「ちょっ今から!?」
まだ学校来てカバンも置いてないんですけど!
「当たり前!こーゆーのは先手必勝なの!!!」
…やっぱ大変だ、バレンタインって。