イケメンの顔面踏んづけた結果。
その後
目覚めると。
「ひぃっ!!」
「…あ、お目覚めですか」
すぐ横に立っていた黒い背広。
思わず声をあげると、菊池さんがいつも通りの真顔であたしを見下ろしていた。
って…え!?
「き、菊池さんが何でココに…?」
「…慧様からお電話を頂きまして」
そ、と手に持っていたお盆をサイドテーブルに置く菊池さん。
「それは…?」
「お粥です。大変勝手ながら、キッチンを使わせて頂きました。
よければどうぞ」
「あ…ありがとうございます」
おいしそうな卵粥。
ふわふわと漂う湯気と匂いが、どうしようもなく食欲を刺激する。
「…あの」
あたしは卵粥を一口スプーンにすくって、聞いた。
「新藤慧は…?」