イケメンの顔面踏んづけた結果。
はぁ~…助かった……
あたしは新しい担任である木村先生の話を聞きながら、心底ホッとしていた。
不幸中の幸いで、新藤慧と近くの席になることは免れた。
新藤慧が真ん中の列の前の方の席で、あたしは窓際の一番後ろという、最高な座席☆
よかった~!!!!
「……ってか
岡、だよな?」
「ん?」
突然呼ばれた名前に顔を上げると、隣の男子があたしをじっと見ていた。
え、っていうかこの子
「あれ?関口じゃん!!」
「なんだよ気付いてなかったのかよ?」
苦笑いするこの男子、関口極(セキグチキワメ)。
中学の同級生で、2・3年はクラスも一緒だった。
でも高校では1・2年とクラスが遠くて、なかなか話す機会もなくて。
「話すの超久しぶりだな!!」なんて笑う顔は全く変わっていないのに。
新藤慧と離れたのにホッとしすぎて、全然気づかなかった。