イケメンの顔面踏んづけた結果。
「っていうか俺らいい席になったよなぁ~、寝放題」
「早くも寝る気満々なんだ?」
あははと笑みが零れる。
明るくて爽やかな性格で、中学の頃からクラスの人気者だった関口。
ちょっと顔をクシャッとする笑い方。ほんと変わんない。
それから中学の思い出話とかに花が咲いちゃって、SHRが終わった後の休み時間も関口と話していると
「…つーかさ」
「ん?」
「さっきからすごい視線感じるんだけど…」
え、と関口の後ろを見れば
まるで狼のような目つきでこっちを睨み付けている新藤慧が。
こ、怖っ!!!!
思わず固まるあたしに、新藤慧がガタッと椅子から立ち上がらり、こっちに歩いてきた。
「お前誰だ」
そして関口を睨み付けながらそう言う。
「あ、俺関口極。同じクラスになるの初めてだよな!よろしく!」
サッと席を立って爽やかに自己紹介する関口。
まるで新藤慧とは正反対。
新藤慧が纏っているのが黒い悶々としたオーラだとしたら、
関口は真っ白で明るいオーラ。
「……」
新藤慧は無言で、差し出された関口の手に眉をしかめると
バシッと振り払った。
え!?