私立桜庭高校自殺コーディネート部
「はい・・・?」
おもわず、理香子は、聞き返してしまった。
「だから、部員は私たちだけよ。ほんとなら廃部になるはずなんだけど、
あたしが、頼み込んだの。一年生が二人入ったら、存続を許してって。」
「でも、先輩・・いくらなんでも二人でだなんて・・無理があるんじゃ。」
「あら・・そんなことないわ。演劇は、一人でだってできる。大事なのは気持ちね。
実際、一年前の演劇部は、部員は二人しかいなかったわ。」
「一年前って・・・先輩、あのとき文化祭の劇も二人でやったんですか?」
「一年前・・・?ああ、そうよ。」
信じられない。あの時見た演劇が、たった二人だったなんて・・・
「だから、心配しないで、大丈夫よ。それに・・・。」
飛鳥は、何か言いかけて止まった。
「どうしました?」
「ううん・・。なんでもないわ。すぐにわかることだから。」