華の欠片
「土方さん、入ってもよろしいでしょう
か。」
沖田はそういいながら障子を開ける。
というより、言い終わる前には障子は全
開であった。
「総司、言いながら障子を開けるのは辞
めろ。というより入っても良いなど俺は
一言も言ってない。」
「まぁ、いいじゃないですか。入っては
いけない理由なんてないでしょ?
で、そんな事よりさっきの試合の結果を
報告します。」
「そういう問題ではない。てか、そんな
事ってなんだ!そんな事って!
.....まぁいい。結果を教えてくれ。」
諦めたらしい土方は沖田に問う。
「.....負けました。」
「...ん?誰がだ?」
「え?僕が。」
「「.........」」
二人の間に沈黙だけが流れる。
何、この気まずい空気...
誰が何か話せよ。この湿気た空気をなん
とかしろよ。
「総司....本気でやったんだな?」
「僕はいつも本気です。本気を出して僕
は負けたんです。
完全僕の実力不足でした。」
また沈黙が流れる。
本当...この沈黙なんとかならないものだ
ろうか....
「.....分かった。では、こいつの処遇を
言い渡す。
総司と試合をする前からお前が強い事は
重々承知していたが、ここまでとは思い
もしなかった。
本来なら幹部にいれても良い腕だが、お
前は隊士達の中では新米隊士だ。
それがいきなり幹部に入る事になどなっ
たら回りの目が痛いだろう。
ここは穏やかな連中ばかりではないので
な。
周りも上に昇格しようと毎日鍛錬を積ん
でるんだ。
しかし、此方としてはお前の力をなるべ
く有効活用したい。
そこでだ。お前を斎藤班に入れ伍長にし
ようと思う。異論はないな?」
「分かった。」
「里原。」
いきなり口を開いたのは斎藤だった。
基本無口な斎藤が喋り出したので椿だけ
ではなく、他のこの場に居る者全員が
目を見開いている。
周りの様子からして、彼は相当無口なん
だろう。
「隊士になるからには今まで以上に刀を
手にする事が多くなるだろう。怪我だけ
はするなよ。
困ったことがあれば何でも言え。」
「あゝ。ありがとう。
そういえば斎藤と同じ隊に入るんだった
よな。よろしく。」
「あゝ。よろしく。」
なんと言ったらよいものか…
無口な二人が会話をするだけで空気が重
くなるのを周りの誰もが感じていた。
か。」
沖田はそういいながら障子を開ける。
というより、言い終わる前には障子は全
開であった。
「総司、言いながら障子を開けるのは辞
めろ。というより入っても良いなど俺は
一言も言ってない。」
「まぁ、いいじゃないですか。入っては
いけない理由なんてないでしょ?
で、そんな事よりさっきの試合の結果を
報告します。」
「そういう問題ではない。てか、そんな
事ってなんだ!そんな事って!
.....まぁいい。結果を教えてくれ。」
諦めたらしい土方は沖田に問う。
「.....負けました。」
「...ん?誰がだ?」
「え?僕が。」
「「.........」」
二人の間に沈黙だけが流れる。
何、この気まずい空気...
誰が何か話せよ。この湿気た空気をなん
とかしろよ。
「総司....本気でやったんだな?」
「僕はいつも本気です。本気を出して僕
は負けたんです。
完全僕の実力不足でした。」
また沈黙が流れる。
本当...この沈黙なんとかならないものだ
ろうか....
「.....分かった。では、こいつの処遇を
言い渡す。
総司と試合をする前からお前が強い事は
重々承知していたが、ここまでとは思い
もしなかった。
本来なら幹部にいれても良い腕だが、お
前は隊士達の中では新米隊士だ。
それがいきなり幹部に入る事になどなっ
たら回りの目が痛いだろう。
ここは穏やかな連中ばかりではないので
な。
周りも上に昇格しようと毎日鍛錬を積ん
でるんだ。
しかし、此方としてはお前の力をなるべ
く有効活用したい。
そこでだ。お前を斎藤班に入れ伍長にし
ようと思う。異論はないな?」
「分かった。」
「里原。」
いきなり口を開いたのは斎藤だった。
基本無口な斎藤が喋り出したので椿だけ
ではなく、他のこの場に居る者全員が
目を見開いている。
周りの様子からして、彼は相当無口なん
だろう。
「隊士になるからには今まで以上に刀を
手にする事が多くなるだろう。怪我だけ
はするなよ。
困ったことがあれば何でも言え。」
「あゝ。ありがとう。
そういえば斎藤と同じ隊に入るんだった
よな。よろしく。」
「あゝ。よろしく。」
なんと言ったらよいものか…
無口な二人が会話をするだけで空気が重
くなるのを周りの誰もが感じていた。