華の欠片
隣の藤堂はというと、唖然として此方を

見ている。


「お主、名は何という。」


「里原 椿と申します。以後お見知り置

きを。」


「ほぉ..椿か。

女みたいな名前だな。」



「よく言われます。」



「はははっ!お主なかなか面白いではな

いか!

覚えておく。」



芹沢さんはそう言い残すと隣にいるキツ

ネみたいな人を引き連れて八木家本家の

方へと歩いて行った。

芹沢さんは何処か機嫌が良さそうだった

が、キツネみたいな人は立ち去る時にじ

っと私たちを睨んでいた。





後後、キツネみたいな人と芹沢さんには

近づかない方が身のためだと思う、




あくまでこれは私の憶測だが、あの二人.

...いや、この組織は近藤派と芹沢派に別

れてると斎藤が言ってな....その芹沢派、

もしくはキツネ男が近いうちこの組

織を窮地に追い込む事になるだろう。

どうもこの組織の芹沢派と近藤派がうま

くかみ合っていないと思うのだ。




色々と面倒くさくなりそう....


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