華の欠片
「副長と言えど此れだけは言わせてもら
います。
椿はいくら剣が強くても女子なんです。
あまり無理は為せないでやって下さい。
」
「はぁ、あの斎藤にここまで言わせると
はな。
いくら手が足りないからといって、俺が
頼りすぎた。
椿の体調が治るまでは隊務も休みにしよ
う。それと、斎藤に椿の看病を頼んでも
いいか?」
「はい、お任せ下さい。
副長、生意気言ってすいませんでした。
」
「いや、今回は俺に非がある。
斎藤は気にするな。」
「副長…自分を責めるのはおやめくださ
い。副長の仕事がどれだけ大変かは分か
っているつもりです。
俺に出来ることがあるのならいつでもお
申し付け下さい。
では、椿の処に行ってきます。」
「嗚呼、ありがとな。斎藤…
後で総司にでも飯を運ばせる」
そして斎藤は部屋を出て行った。