華の欠片
「椿さーん、甘味屋行きましょーよー!」
そう声を掛けてきたのは沖田総司だった。
「別に行っても良いが、私は何も食べな
いぞ?」
もともと甘いものが好きでない上、あま
りガツガツと食べる体質ではないので、
ここで食べると夕飯が入らなくなってし
まう。
「えー!
食べないんですか⁉︎
美味しいのに〜…」
「すまんな。
でも付き添いくらいはできるぞ」
私がそう言った瞬間沖田の目が輝いた。
さっきまであからさまに沈んでいたので
すごい変わりようだ。