華の欠片



巡察を強化して一週間たった日の事だっ

た。

その日の巡察担当は沖田班と斎藤班とな

っている。




「斎藤くん、あの五人殺した奴ってどん

な奴なのかな.....」




「.....知らん。それより沖田、静かにし

てくれないか?仮にも巡察中だぞ。隊長

が無駄口叩いては隊士に示しがつかん。」



話しかけてくる沖田に対し、冷淡な口調

で斎藤は沖田を叱責した。


「うー....別に無駄口じゃないしぃ…」



と、沖田が頬を膨らましてそう言ったそ

の時だった。

ふと一瞬、血の臭いが鼻をかすめる。



「おぃ、沖田。膨れいてる場合ではない



あっちだ。行くぞ」



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