華の欠片


その時、背後からただならぬ気配を感じ

た。



「椿」



斎藤の声だ。


いや、斎藤の声なんだが……


なんと言うのだろうか。


いつもより冷たく低い声だ。



……………これは、絶対怒られる



ただならぬ斎藤の気配に私は全力で逃げ

た。

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