真夜中の黒猫
「なにもないぞ?」
すると黒猫はハンマーの前にちょこんと座って鳴き出した
もしかしてコレで壁を壊せと…?
「わかったよ」
よしっ………
ハンマーを持ち、ギュッと握り
大きく煉瓦に向って振り下ろした
ガッシャーン
「うっ……」
煉瓦を壊すと乾いた血匂いがした
恐る恐る目を開けてみると………
「うわぁぁあああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」
女の人の死体がたてられていた
黒猫の飼い主なんだろうか…?
そこで記憶は途絶えた
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「大丈夫ですか……?」
「わぁ!」
目が覚めると病院のベッドに横たわっていた
看護師さんによると俺は二、三日眠っていたらしい……
道に倒れていたときに誰かが助けてくれたと
じゃあ、あれは夢だったのか…?
チリんーーーーーーー
「にゃあ」
そこにはあの日の黒猫…………
ではなく、目に傷をつけた猫だった
俺はなんでかその黒猫を家で
飼うことにした