キミがいるから。
はぁ。
結局あれから彼女たちに合わせて学校まで来た。
いつもの何十倍も疲れた。


「おはよっ、川野さん」
「・・・おはよ」

私は反射的に挨拶を返した。
またか。
彼女は同じクラスの、田原さん。
いつも声をかけてくる、不思議な子。
冷たく返事してるっていうのに、懲りない。

「今日、いつもより学校来るの遅かったねっ」
・・・で?なに?あなたに関係ある?
「何かあったの?すっごく疲れてるみたい」
「・・・そうだね」
「あー、やっぱり何かあったんだぁー」
はぁ。
いつも思うけど、田原さんのテンションも好きじゃない。
ついて行けないし、めんどくさい。
「ねぇねぇ、聞き・・・」
「ゴメン。・・・急いでるから」

付き合ってられない。
私は教室へと向かう。

私はあの子のことが全く理解できない。
冷たくされるのに毎日毎日、声かけてきて・・・。
誰ひとり、私に声なんかかけてこないのに。
本当に理解できない、あの子のこと。
< 2 / 8 >

この作品をシェア

pagetop