キミがいるから。
ハァ・・・ハァ・・・ハァ
早く、受付に。
「あの、川野というんですけどっ・・・」
「あ、川野様ですね。案内いたします」

私が連れてこられた場所・・・
「先生、ご家族の方です」
中年の医者が静かに頷いた・・・。
「午前10時47分、3人とも即死だと考えられます」
そく・・・し?
・・・死?今、なんて・・・?
「お出かけになられていた最中に後ろからトラックが突っ込んだ、ということです」
待って、頭が・・・
ついていけない。
「・・・・・・・・・・・・」
「え…だって朝、3人で本屋に行くって…。」
「………」
「笑ってた、元気だった…のにっ?」
近くにいた看護師さんたちのすすり上げる声が聞こえてきた。
「本当に、残念です」
ほんと…な…の?
「うっ……ううううっ…ふっ……ううううっ」
なんでっ…?
置いていかないでよ!!








あの日から、私は変わった。
夜も、なかなか眠れなくて。
いつもひとりぼっち。
中学生だった私は、どうすることもできなくて、誰にも相談できなかった…。

あの日までは友達と普通に遊んで、普通にはしゃいで、ふざけて、いつでも周りには友達がいて…
今の私とは全然、全く違う性格だった。
性格が変わってからは、誰も私に近ずこうとしなくなった。
私も、近づきたくなかった。

これが私の、暗くて残酷な

〔過去〕

生きてるのが誰のためなのかわからない、生きてる意味もわからない。
できることなら、サクラたちのところに行きたい。


いつもそればかり思ってるんだ。



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