凸凹な関係。
コツコツと靴音だけが響く廊下。

・・・。

無言ってキツイんだけど。

というか、暗くて怖い。

「暗いね。今、何時なんだろ?」

窓から外を見ると、暗くなっていた。
電気が消えているから、桐悟の顔は良く見えない。

「え?ああ。8時半ぐらいじゃね?急ぐか」

少し驚いたように、答える。

ん?って思ってると、早歩きで行ってしまう。

「あ、ちょっと待ってよ」

桐悟の足が早いのか、アタシの足が短いのか・・・

距離が離れてしまう。

「遅い。ほら」

そう言って、手を出してきた。

え?なに?と思っていたら、手を掴まれた。

引きずられるように、桐悟と手をつないで歩いた。

その手が熱くてドキドキした。

昇降口に来たところで手を離された。

「もしかして、暗い所怖いとか?」

冗談っぽく聞いた。

・・・。

「え?マジ?」

「・・・うるさい。悪いかよ」

アタシの顔を見ないで、少し照れたように言う。

「かわいい 笑 だから、アタシの手つないだんだ」

笑いながら、 二人で並んで校舎を出た。

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