片想いのカタチ *短編集*
「ありがと。それで、大事な話ってなに?」
「翔太くんと付き合ってるのかなり噂になってるでしょ?」
少し考えながら杏は話している。
「テレビで流れるくらいだから、すごいと思う……」
「あのね、だから少しの間私のおばあちゃんの家に来ない?」
杏は、真剣な眼差しで私のこと見つめてる。
「……え?」
「たぶん、学校も大変なことになってる……。だから、噂が薄れるまででも」
ねっ?って幼い子を説得するみたいに。
「でも、翔太くんが……」