片想いのカタチ *短編集*
「ハアハア、ハアハア」
久しぶりに全力で走った私は、とても疲れて屋上のフェンスに背を預けた。
荒い呼吸を落ち着かせようとしていたら、涙が出てきた。
「……な、んで。なんでなの……?」
大好きな友達に裏切られた……。
そう思って、立つ気力を失いアスファルトの上に座り込んだ。
「う、ふ、うっうっ……」
堰を切ったように溢れ出す涙は、私の顔をぐちゃくちゃに。
そして、制服を濡らしていく。