片想いのカタチ *短編集*
「健人にはわかんないからいい」
そして、私はまた板チョコを口に含んでパキっと音を立てた。
「話してみないとわかんない。わかんないなら一緒に考えて答えをさがせばいい」
そう言い終えると同時に健人の顔が近づいてきた。私はびっくりして目を閉じた。
そうしたら、パキっという音がして私がくわえてたチョコが割れた。
「!?」
目を開けたら健人の顔がすごく近くにあった。
私のくわえてたチョコの半分を健人は食べていた。
「な、な、今の、何したの!?」
恥ずかしくて顔がみるみるうちに熱を持った。