片想いのカタチ *短編集*
1人で登校するのは、初めてかもしれない。
小学校の頃から、私はいつも颯ちゃんと一緒に学校へ行っている。
颯ちゃんの存在は、私の中でとても大事だ。颯ちゃんがいなくなったら絶対に困る。
「はぁー」
1人で登校するのは、こんなにも寂しいものだろうか。 私は、少し足を早めた。
幸い、家から学校までは10分もかからない。そして、もう学校が見えてきた。
「あ、ついた」
少し早い時間だから、生徒とあまり会わないまま、下駄箱についた。
「よいしょ」
ローファーを下駄箱に入れる時に、荷物が重くて思わず声がでてしまった。
「あ、」
その時、後ろから愛しい声が聞こえてきた。