片想いのカタチ *短編集*

・好きなんて言えない




私、野々村愛美(ノノムラマナミ)は、毎朝幼なじみを家の前で待っている。



「颯ちゃん、おはよう」



「おはよう」



挨拶を返してくれたのは、私の幼なじみの颯ちゃんこと、三次颯太(ミヨシソウタ)。


颯ちゃんは黒髪にゆるパーマで、背も高くて普通にいけめん。



「愛美、今日数学あるっけー?」



私と颯ちゃんは幼なじみで、家は隣同士で親も仲良しだ。だから、毎朝2人で学校へ行っている。



「あるよー」



「宿題見してくんね?」



「はいはいー」



いつも宿題を見せてと頼んでくる颯ちゃん。



「愛美、頭いいもんな」



そう私のテストの成績は、いつも学年トップ3位に入る。



私、颯ちゃんの為に勉強がんばってるんだよ?


だって、颯ちゃんに間違えた答えを写させるわけにいないもん。



それで、頑張ってたらいつのまにか学力がよくなっていた。

< 2 / 156 >

この作品をシェア

pagetop