片想いのカタチ *短編集*
「私が彼女になってあげようか?」
先生には、可愛くて清楚な人が合いそう。
そんなことが浮かんだけど、本当はお見合いしてほしくない。
「……えっ? うーん、なってもらおうかな?」
そして、私の顔をじっと覗いてきた。
「じょ、冗談だよ!」
割と真剣な先生に、少しあせった。それに恥ずかしくなった。
「えー、俺割と本気だったのに!」
そして、先生はほっぺをわざとぷくってふくらませた。
その仕草が可愛くてきゅんとした。
「ごめんなさい……先生、お見合いしちゃうの?」
「本当だよ!いや、お見合いは断るよ」
そして、今にも泣き出しそうな私の頭をぽんぽんと触った。