片想いのカタチ *短編集*
「お兄さん、帰っちゃうの?」
私は、そう言われて眠気がふっとんだ。もう会えないと思ったから少し寂しくなった。
「うん、また来るね」
「また来てくれるの?やったー!」
私は、とても嬉しかった。また会えるなんて、楽しみだな。
「じゃ、またね」
お兄さんは、ドアを開けて私に手をふった。
「あ、外まで送ります」
お母さんがお兄さんを追いかけていった。
……この時にはもうお兄さんのことを気になっていたのかもしれない。