片想いのカタチ *短編集*
「別にいいけど」
私は、颯ちゃんのことが好きだけど、いつも素直になれなくて素っ気ない態度をとってしまう。
もっと可愛げがあったら、優しくなれたらって思って努力するものの、全然変われない。
「よし、なら帰ったら俺んち来てくれるか? 俺の部屋で勉強しよー」
とてもやる気の颯ちゃん。
「わかったー。あ、やばそうな教科とかあるー?」
「うーん、英語かな。あと、数学も。この二つだけはどうしても無理」
そう言って、うんうんと頷いている。
「他はいけそう?」
「頑張ればいける。あ、でも国語はめちゃ自信ある。満点とれっかも!」
そう言って、満面の笑みをうかべていた。