ＺＥＲＯ 深淵が謡うセレナーデ

「は、はい・・・・・」宝生さんの言葉に込められたプレッシャーに逆らうことは出来なかった。「なんか知らんがいいのか鏡夜？」
「うん、なんかわからないけど逆らえない」
僕だけじゃなく黒沢も宝生さんが声をかけて来た事に少なからず驚いているようだ。
「五枚ともチェンジだ」そうして僕は山札から新しく五枚のカードひいた「そんな・・馬鹿な・・・・・・・・・」
信じられなかった、あるはずがないと思った。
「おし勝負だ鏡夜！」
黒沢のカードは３カードそして僕のカードは・・・・・・・・・・・・・「な、ロイヤルストレートフラッシュだと？」
黒沢も僕のカードに驚いているようだ。無理もない、僕もまだ信じられないでいる。
「ねぇ、言ったとおりだったでしょ鏡夜君」
後ろでは宝生さんが僕に静かに微笑んでいる。
「宝生さん、どうして・・・・わかったの？」
「ふふふ(笑)それはね鏡夜君・・・秘密よ」
「え、えぇぇぇ!!!なんで、なんで秘密なの宝生さん、気になるよ！凄く気になるよ！」
宝生さんの微笑みを見てるとなぜか急に懐かしく思えた。まるで昔から彼女のことを知っていたかのように。