ＺＥＲＯ 深淵が謡うセレナーデ
「あぁ～、一体どうしたらいいんだよーー！」
もう僕の頭の中は爆発寸前、カウントダウン10、9、8、7、6、5・・・」
「う、う～ん」
は、意識が戻った！
「あ、あの大丈夫ですか僕の声聞こえます？」
パニックになっていた頭が理性を取り戻した。
「き・・・み・・は？」彼女は意識を取り戻したようだがまだ少し朦朧としているようだ。目の焦点が定まっていない。
「あぁ～よかった、生きててくれて」
僕は心の底からホッとした。なにせ自分の家の前で女の子が死んでたりしたら少なからず警察から事情聴取を受けなければならない。そうすれば学校で友達に何を言われるか分からない。
「あれ？・・私・・・なんで・・ここ・・に」
彼女も彼女で今の自分の状況が分からずに混乱している。
「あの大丈夫君？どうして僕の家の前で倒れていたの？」
やっと目を覚ました彼女に今までの疑問をぶつけてみた。
「え、あなた、もしかして？」
「な、何？」
質問していたのはこっちのはずなのに何故か逆に質問されてしまった。
「うわ、ちょ、ちょっと一体なにしてんの！」
いきなり顔を近づけられて僕の顔は沸騰したように真っ赤になってしまう。よく見たら彼女の瞳は日本人のとは違い薄く銀色が混ざっている。
「やっぱり、あの人が言った通りこっちの世界にいたのね。やっと見つけた《天命の鍵》」
「何？一体何のこと？」
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表紙・目次

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