あたしをくれた貴方へ~幼い恋愛~

中山はかなりの気分屋ではある。

授業中は勝手に立ち歩き出て行ってしまう。

さらには勝手に人のモノを奪ったりし、壊す。

教師に叱られればお決まりのごとく

“気分だよ”


の一言。


ある意味危険な奴だ。

なんの悪びれもないからこそたちが悪い。


「でも、帰りたい気分になってきたから帰るよ。」


中山はそう言うと何人かの仲間と帰っていった。

教室に残されているのは俺と岬だけになった。

やっと帰れる。

そう安堵したときだった。
< 180 / 215 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop