あたしをくれた貴方へ~幼い恋愛~

焦れば焦るほどにあらくなっていく呼吸。

けれど俺の足はどんどん加速していた。

学校が終わって何分もたっている。

多くの小学生は帰宅しているはずだ。

立香とすれ違いになってはいないだろうか。

ちなつは泣いてないか。

そんなことばかりが頭の中を交錯する。


『はあ。ついた…。』


立香の通う小学校。

正門の前で数分まってみようか。

数分待っても出てこなければ諦めるしかない。

ちなつがいないころならいくらでも待つことが出来たけれど今はそうもいかない。

あまり期待はせずに待ってみた。


『やっぱ、帰っちゃったかな。』


数分待ったが立香は出てこなかった。
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