あたしをくれた貴方へ~幼い恋愛~
「まぁ、今は悠樹や立香いるし。どーってことないけどな?」
本当に?
亮我の笑顔が偽笑顔な気がする。
どんなに亮我が強くたって・・。
きっと両親に愛されないのは辛いよ。
「立香?なんか泣きそうだけど・・どうかした?!」
慌てる亮我。
あたしは・・今まで愛されるとか愛すとかそういうことに疎かった。
愛されなくてもいいとか。
愛するなんてバカみたいとか思ってた。
でも、それはあたしが愛されてたから思ってしまったんだ。
両親に愛されてたから・・。
あたしが子供だから・・。
だから、そんなふうに思ってしまったんだ。
あたしが呑気にひねくれている間・・。
亮我はずっと独りだったんだ。
ずっと孤独と戦ってたんだよね。