あたしをくれた貴方へ~幼い恋愛~
『・・・どうすればいいの?』
泣き終えたあたしの手には黒いハンカチ。
どこの誰かもわからない人のハンカチ。
公園におきっぱなしにするわけにも行かないからあたしは持って帰ることにした。
自分ではあたしは泣けない、ってずっと思ってた。
きっと・・無色な世界では何も感じることはないと思ってた。
実際に・・きれいだとか思ったりしたことはあまりなかった。
当然感動したこともなかった。
あたしはきっとひねくれているんだと思う。
小学3年生でこんな性格。
イジメられるのもわかる気がする。
友達は“大人っぽい”って言ったりするけど本当のあたしはただひねくれているだけ。
本当の気持ちを誰にもみせないだけ。
だから・・さっき泣いたときも声なんか出なかったし、何で泣いているのかさえもわかろうとしなかった。