FUTARI
ニ
「智沙~っ、雅大のこと聞いたよお。
わせ、きもいね!大丈夫だった?」
「流奈(ルナ)~っ、まじきもい!!
まあ、悪い男に引っかかるあたしも悪いんだけどさあ。
あ、大丈夫だったよ~」
流奈は親友。
なんか、落ち着くんだよね。
「やぱ、男は体目的ばっかだよねえ。
逆に、体目的じゃない人がいないからなあ・・・」
「ほんとそーだよね」
「ってことでさ、先輩のイケメン探しにいこ~っ」
「・・・ん?話、つながってないよ?」
流奈は年上大好き。
だからよく先輩たちのクラスに行くのに誘われるけど
気乗りしなくて、まだ一度も行ったことがなかった。
「いーじゃんかあ」
「・・・んまあ、行ってみよーかな」
なんとなく
行ったらいいことがある気がして
あたしは流奈の誘いに乗った。