電車で遭遇した場合。
『これだから鈍感は…』
やれやれ、と首を振る天使さん。
ちょ、私は鈍感でないぞ、失礼な。
『それでいいのよ。
きっとこれから面白くなるからね~』
悪魔さん、なんか悪いこと企んでません?
『悪魔ですから♪』
そういい、ボワンっと煙を残し消えてしまった。
え、マジすか。
なんか、ヤバくないすか。
「…絢香?」
「は、はい!?」
いきなり声かけないでよ、びっくりするじゃんか。
「帰んないの?」
時計を見ると、もう4時30分になろうとしていた。
カフェで勉強してるとはいえ、早く行かなくちゃ。
「帰る!」
そうして、教室から慌てて出て、この流れのまま賢斗と帰ることになった。