電車で遭遇した場合。


(彼氏になると細かいとこまで気にするな…なんかムシャクシャする)


賢斗が何を思っているかは分からないけど、とりあえず冷たい視線を浴びせられてる気がする。


その視線がイヤでそわそわしていると、

『間もなく~青山町~青山町~出口は~右側です~』


とアナウンスが入った。

「よし、降りるぞ。」

「いや、分かってるよ?」


私だって自分が降りる駅くらいわかってるよ!

なんだよいきなり妹みたいに扱ってきてさ。


『まぁまぁ落ち着いて。

これから駿くんに会うのでしょう?』


天使さんに言われて、はっとなる。

そうだよ、今から駿くんにバレンタインプレゼントを渡すんだよ!


それなのに怒ってたら失礼だし…。
まぁ今日も名前を呼んでもらって、とりあえず浄化しよう。

よし、落ち着け私。



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