電車で遭遇した場合。
「そういうこと。
俺、諦めないから。
…じゃあな。」
そういい残し、賢斗は立ち去ろうとする。
…えっと。
このままでいいの?
『両手に華っていうのもありなんじゃーん?』
悪魔さん、人事だからってヒドいよ!
『ハッキリさせとくのがいいんじゃないんですか?』
天使さんは真剣な顔で言う。
…だよね。
『ちょっと待ちなよ。
そうしたら傷つくのは賢斗だよ。
あんた散々頼っておいて酷くなーい?』
…うっ。
悪魔さんから的確な指摘。
確かに、今日だってたくさん助けて貰ったのは事実だし、学校で一番頼りにしている存在なんだよね。
でも…。
「賢斗、ちょっとwait!」
「お前っ、また英語かよ。」
そう言い吹き出しつつ、振り向く賢斗。