電車で遭遇した場合。



「ちょっと、チョコだして。」

「はっ?」


「いーから!」


微妙な表情のまま、カバンから大切そうにしまわれていたチョコを出して、私に手渡した。


よし。


私、今から女子として最低なことします。


駿くん、まだ来ないでください。


てか、天使さん、駿くん来たら教えてよ。


『りょーかいしました~』

では、行きます。


「私…賢斗は頼りにしてるけど。
やっぱり駿くんが大切なんで。
てか…私好きになるとか賢斗には見る目がないよ!


だから…ごめんなさい!」


そうして、袋を開けてチョコマフィンを取り出し……


いただきます!


自分のマフィンにかじりつこうとすると───



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