電車で遭遇した場合。
駿くんは表情を変えないまま、暫く無言だったけど…やっと口にした言葉は。
「俺にくれたのは…?」
「えっ………?」
私は顔をあげる。
「もちろん本命に決まってるじゃないですか!!
会う前からそわそわニヤニヤしてるのに!
私が駿くん以外に好きになるわけないよ!!」
『ちょっと…言い過ぎ。』
『ですね。』
悪魔さんと天使さんに言われて今頃気づく。
…あ゛。
やらかした~!!!
ニヤニヤしてるとか変態だよね、おじさん並みだよねー?うわー……。
ここまで言う必要なかったのに。
や ら か し た 。
私がズーーンと落ち込んでいると……。
「ふふふ…。」
駿くんから笑い声が聞こえる。
え゛、全くもって笑えないんですが。
私が顔をしかめると、
「いや、ごめん。
慌ててる絢が可愛くて……。ふふふ。」
???