残された時間〜時を止めて〜
「ありがとう…奈々
でも大丈夫だよ…
発見が早かったから
手術をすれば大丈夫」
そぅ言うと奈々は安心したような顔をした
「よっ…良かったぁっ…
月が…月が死ぬかと思ったぁ」
「もう泣くなよー」
奈々は目をハンカチで拭いた
「ふぅ…落ち着いた」
「ふふふっ…
…あのね…奈々」
「ん?何?」
「私ね…悠斗と別れようと思う」
昨日からずっと悩んでいた
胸のない私を悠斗はどう思うか
知られたくない
胸がないのが
でも
いつかは体を見られる
嫌だ
嫌われたくない
でも離れたくない
その気持ちがごちゃごちゃになっていた